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可視光線の反射性能を検証|遮熱対策は「色」か「構造」か

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可視光線の反射性能を検証|遮熱対策は「色」か「構造」か

遮熱技術を正しく評価するには、「何をどこまで遮りたいのか」を明確にする必要があります。
今回は、太陽光を想定した強い光源を用い、各種塗料および遮熱材の可視光線反射による温度挙動を比較検証しました。

本記事では、実測データをもとに

  • 塗料による遮熱の限界

  • 色が与える影響

  • 遮熱シートが有効となる理由

を専門的な視点で整理します。


実験概要|可視光線を照射した際の温度変化を比較

本実験では、日射環境を再現するため高照度の光源を使用し、各素材に一定時間照射しました。
評価指標は裏面温度の上昇値とし、以下の条件で比較を行っています。

比較対象

  • 無塗装の黒色鋼板

  • 黒色仕上げの遮熱塗料

  • 白色仕上げの遮熱塗料(複数種)

  • 一般的な非遮熱シリコン塗料(白)

  • 遮熱シート(サーモバリア


黒色素材は遮熱機能の有無に関わらず高温化する

まず黒色系素材の結果です。

  • 無塗装黒色鋼板

  • 黒色の遮熱塗料

いずれも裏面温度は約100℃付近まで上昇しました。
これは、黒色が可視光線をほぼ吸収する性質を持つためであり、
塗料に遮熱成分が含まれていても、色による吸収特性を覆すことはできないことを示しています。

▶ 黒色においては
「遮熱塗料=温度が下がる」という前提は成り立たない
という、非常に重要な結果です。


白色塗料は“遮熱の有無”より“反射率”が支配的

次に白色塗料の挙動です。

  • 白色の遮熱塗料(複数種類)

  • 白色の一般シリコン塗料

これらはすべて、裏面温度が約50〜60℃の範囲に収束しました。
遮熱塗料か否かによる明確な差は見られず、
可視光線に対しては「白色であること」自体が最も大きな要因であると判断できます。

つまり、

  • 塗料というカテゴリー内では

  • 可視光線対策として

色(高反射色)の選定が最優先事項となります。


遮熱シートは温度領域がまったく異なる

一方、遮熱シートでは明確に異なる挙動が確認されました。
裏面温度は30℃台に抑えられ、以下のような差が生じています。

  • 黒色塗装:約100℃

  • 白色塗装:約50〜60℃

  • 遮熱シート:約30℃台

これは単なる色の反射ではなく、
光(可視光・近赤外線)そのものを反射し、熱エネルギーとして内部に伝達させにくい構造によるものです。

▶ 「塗る遮熱」と「貼る遮熱」は、
同じ遮熱でも原理がまったく異なることが数値として示されました。


専門的結論|遮熱対策は目的別に選ぶべき

今回の検証結果を、遮熱設計の観点で整理すると以下のようになります。

塗装による遮熱を選ぶ場合

  • 黒系色は避ける

  • 遮熱塗料か否かより「高反射色(白系)」が重要

  • 可視光線対策としては一定の効果あり

より高い遮熱性能を求める場合

  • 塗料では限界がある

  • 可視光線+熱エネルギーの反射が可能な
    遮熱シートが有効

「遮熱塗料が無意味」ということではありません。
用途・期待値・遮りたい熱の種類を誤ると、効果を感じにくい
——これが実験から導かれる正確な評価です。


工場・倉庫・設備の遮熱でお悩みの方へ

屋根・外壁・折板屋根・機械設備など、
日射による温度上昇が作業環境や設備寿命に影響している場合
遮熱シートは非常に合理的な選択肢となります。

遮熱は「塗るか・貼るか」ではなく、
“どこで、何を、どこまで止めたいか”で選ぶ時代です。

▶︎ 実験動画はこちら

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